3月7日、結果はまだ来ません。
夜になり ジュンコは、クククと小さく震えるような麻痺を繰り返し ハーハー・・・・肩で息をしているような状態で とても苦しそうでした。 やっとの思いで外に出ても 左回りにくるくると旋回し 狭いところに頭を突っ込んで動かないようになりました お隣の家の柵の狭い狭い隙間だったり、公園の遊具だったり 自転車のタイヤとペダルの間だったり 隣家の塀と我が家の納屋の狭い隙間だったことも・・ グルグルと頭が回っているのか、、、 首を支えることもしんどくなってきているようでした。 そして、この時から ジュンコは どんどんジュンコでは なくなっているという現実がありました 「おやつ食べるよ!」、の魔法の言葉も 私たちのことも分かっていないように感じました 3月8日、 あまりに悪くなっている様子に耐えられず先生に電話 でも 結果がまだなので 何もできないし、 ステロイドと痛み止めで様子を見るように言われただけだった。 ジュンコが苦しんでいるのをただ見ているのが辛くて私は気が変になりそうだった。 深くて真っ暗な海の底を、延々と泳がされているようで 真っ暗な地面の下から 聞こえもしない人に向かって ただ大声で泣き叫び続けているようだった なせることも見つからないまま、 絶望にも似た、深い悲しい気持ちで9日の朝を迎えていた 思うように食べられなくなって、水分もほとんど捕れてなくて・・・ どんどん弱っていく姿をただ眺めることしかできないもどかしさ・・・・ たまらなくなった私は 結果が出たらすぐ電話をする そういってくれた先生からの電話を待てず 午後1時すぎ 今なら邪魔にはならないだろうと電話した 意外にも先生はちょっと休んでいる風で、結果は昼一に来まして・・ というようなことだった。 なんだか面喰って、怒りすらこみ上げたが もう待てないので 午後4時の営業時間になったらすぐ行きます!と大声で叫んでいた。 9日 午後4時 恐る恐る聞きに入った受付で先生が告げた言葉 やはり、ホルモンが出ていない状態です。 私は焦りながら 間髪入れず 「では、ホルモン投与で元気になるんですよね!」 そう言って、はやる私の言葉を遮るように 「そうも言えないのです・・・・それならばまだよかったのですが・・・ 実は下垂体のほうに何らかの異常があって そちらからのホルモンが出ていない状態なんですね 単純な甲状腺の病気ならば 予後も良くなるのですが 下垂体の場合は そう単純ではなくて・・ 考えられることは腫瘍とかそういう何か・・としか申し上げられません」 という奥歯に物が挟まったような遠回しの説明だった この状態で麻酔をかけてCT撮影をすると、そのショックで ジュンコは 亡くなってしまうかもしれないという理由だった けれど、まずは足りていないホルモンを補ってやって 今より状態が少しでも良くなるようにしましょう・・・・ そういわれ、もう頭の中が真っ白だった。 犬用のホルモン剤=レベンタ が届くまで 人間用の錠剤をのませるように言われた 甲状腺のホルモンは、注射ができない、経口投薬しかできないそうだ たくさん食べられないのに、どうやって大きな玉の錠剤を 10粒も、飲ませればよいのか・・ 複雑な気持ちのまま、私は家に帰った 心の中に大きな大きな穴がボッカリと開いたようだった・・・ 空気を入れても入れても膨らまなくなった私の心は もうあんまり長くないかもしれないジュンコの悲しい最期を想像していた 詳しい検査ができぬまま、おそらくジュンコの病気は 2次性甲状腺機能低下症 また、中枢性機能低下症ともいうらしいということになった。 しかし、先生からはあくまでも詳しい検査ができないのではっきりしない が正しく、それでも当初楽観的に考えていた病気が命を奪うようなことになるなんて・・ 詳しく知りたい方はこちらを見てください → 二次性甲状腺機能低下について 大きな白い玉の錠剤を 朝10粒、夕の食事にも10粒混ぜて飲ませてください 先生からは、そう指導された ステーキ肉や、チーズや、ささみ肉や あらゆる好物を買って帰り たくさん食べられなくなったジュンコに、何とか食べさせるように工夫し その日遅く、目覚めたジュンコに投与した 深夜、突然起きたかと思うとよろよろと立ち上がり、わずかな距離を歩き 棚の狭い狭い隙間の間にマズルを突っ込んだまま、よろけた 驚いて布団に入れたが、名前を呼んでも反応がなく 呼吸は荒く、私のことも何もわかっていないようだった。 クククク・・・・と小さく何度も痙攣を繰り返し、辛そうなジュンコだった 3月10日 AM7時 ほとんど眠らずに付き添って朝を迎えた私は 泣きながら病院に電話 往診をお願いした。 見た目に小さな痙攣と麻痺は一晩中続いて、こん睡しているように見えると伝えた 午後、午前の診察を終えた先生が往診に来てくださった 一目見るなり 「なんでこんなに弱ったんだろう・・」とぽつりと言った 電話で大げさに思ったのか・・・先生はここまで弱っているなどと 全く想像だにしなかったそうだ・・・・。悲しくてやり場がなかった 「もう何もしなくていいので ジュンコを苦しみから助けてください・・」 泣きながら、力なくそういうのがやっとだった・・。 でも、ジュンコちゃんは、自力で寝返る力がある。徘徊できるという事は自力で歩けるという事だから・・ レベンタを飲んだらきっと良くなる!そう言った お外にも行けなくなった。おむつも当てた。もう自分のことも私のこともよくわかっていない 本当によくなるの??たくさんの疑問が湧き上がる 脳にダメージが来ているのではないですか? そう言っても、CTで確認していないから、そうだともいえない ホルモンを根気よく飲ませるように言われた。 血圧を測定して、反応などを調べ、ステロイドを注射し先生は帰った 夕方 待ち焦がれた犬用 経口補充薬 レベンタが到着したので 病院へ取りに行った 先生は、使用容量を必ず守るようにと、注意をされた ジュンコには 付属のスポイト状の目盛りのついた注射(針なし)にこれだけ・・と 実際の給与量を取り出す方法を丁寧に説明くださった もう、食べても食事はごくわずかになっている。 レベンタは液体なので、お口の中に流しいれるだけでよかった 人用のホルモン剤から比べると、ジュンコにも容易に与えることができた 先生はそれからは、 こまめに様子を聞いてくれるようにもなり 話を聞いたうえで、的確にわかるように説明してくれるようにもなった。 少しづつ、状態は良くなっていくのかな・・・ 漠然とした気持ちではあったけれど、病院から購入すると ネット販売の倍以上の金額になるのが痛かった・・。 でも、治るのだったらどんな治療もしてあげようと思った。 3月6日の合格発表から、ジュンコと腰を痛めた私の介助を務めてくれていた3男に 母親らしいことが何もできない私 美味しいものを作ってあげられたのもごく少ない日数だった。 残り少ない、ここでの暮らしに 楽しい思い出を残してあげたかったのに 彼には随分心配をかけていた。 文句ひとつ言わず、ジュンコのそばにいてやれるときは居てやって 夜、父が戻ると 友達とバスケをしたり 高校時代の後輩たちにも会いに行き 彼なりに、時間をやりくりして短い春休みを過ごしていた この週、大学から届いた7~8cmも厚みのあるバインダーに びっしりと詰まっている書類に目を通さねばならず 大学へ提出する書類も、何十枚にも上り、私は悲鳴を上げていた 家族分担で書類を読み上げ、振り込みをし提出するものは急いだ 眠っていないうえに、泣いてばかりだったせいもあり 眼鏡をかけなければ文字はただの2重線にしか見えず 精神的にも爆発寸前だった・・・・。 家族の前では努めて明るくいた自分を 自分が抱きしめる日々。 強くいなければ・・・張り詰める心の糸・・・・・。 狭い茶の間のこたつで書類に書き込みながら、親子3人とジュンコと 寄り添いながら いろんな話ができたこと。 母親らしいことは何一つできなかったが かけがえのない時間を持てたこと・・・・ ジュンコが与えてくれた 大切な時間だったことを 今になって思う ジュンコはあの時 どんなことを考えていたのかな・・・・
by namabi-rulave
| 2015-04-20 23:26
| ジュンコ
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